「手に職を」と考えWEBデザインスクールに通学する方も増えてきています。
WEBデザインスクールはたくさんありますが、その中でもWEBデザイン検定の合格実績をアピールし取得を推奨しているスクールがいくつか存在します。
「WEBデザイン検定の合格」受講者を釣るスクールには要注意です。
今回はその理由を順序立ててご紹介いたします。
今まさにWEBデザイン検定を取るためにスクールに通学しようとしている方は絶対に見てください。
正式にはウェブデザイン技能検定と言います。
この記事の目次
「WEBデザイン検定の合格」で受講者を釣るスクールには要注意
まず最初にこれだけはお伝えしておきます。
「WEBデザイン検定の合格実績」で受講者を釣るスクールはおすすめできません。
受講者を釣るとは
- 「WEBデザイン検定に最短合格」
- 「WEBデザイン検定」
- 「WEBデザイン検定に2週間で合格」
といった文言で受講者を獲得しようとする行為です。(結構ありますよね。)
おすすめできない理由
ではなぜおすすめできないのか?という点ですが、これには「WEBデザイン検定は基本的に筆記」というのが大きく関係します。
WEBデザイン検定は実技はほとんどなく、筆記で問題集だけ解くことができれば誰でも取得可能です。
つまりWEBデザイン検定をもっていても実技ではほとんど役に立たないわけです。(これはWEBデザインの現場で働いている人であれば共通の認識です。)
WEBデザインスクールに通学する理由は「WEBサイト」を作れるようになるためですよね。WEBデザイン検定を取得するためではないですよね。
WEBデザイナースクールは受講者を増やすために
- 「WEBデザイン検定に最短合格」
- 「WEBデザイン検定」
という言葉を使って受講生を増やしていますが、WEBデザイン検定を取得しても現場では役に立たないという本質的な部分は知っているのに教えてくれません。
↑悪質ですよね。
そもそもWEBデザイン検定とは
ウェブデザイン職種は、「職業能力開発促進法施行令の一部を改正する政令」(2007年3月30日)において技能検定制度の充実を図るために追加されたものである。パソコンや携帯端末を通じ、様々な情報をインターネット上に掲載し、これを配信することを目的に、ウェブサイト(ホームページ)のデザイン(設計)を行う知識と技能を検定する。ウェブデザイン技能士は、名称独占資格であるとともに、ウェブ業界で唯一の国家資格である。なお、「ウェブデザイン技能検定」という名称は指定試験機関であるインターネットスキル認定普及協会が通称として使用しているものであるが、正式な国家試験の名称ではない。
引用元:Wikipedia
ウェブ業界で唯一の国家資格であることも、これからウェブデザインを学ぼうとしている方が有利と感じてしまう理由です。
ちなみにWEB業界での評判は以下の通りです。
ウェブデザイン技能検定受かってた~\( ˆoˆ )/
持っててもそんなに意味ないらしいけど笑、初の国家資格だからうれしいや。
職業訓練行って2つ資格取れた!ありがたや~
— めぐみ (@tsuna_megu) 2018年12月25日
『ウェブデザイン技能検定3級合格しました(‘∀`)3/26正午発表!』http://t.co/bEyRGXDw >えーちゃんさん
そう思われがちですが、
ウェブデザイン技能士の資格は違うみたいなんですよ(‘∀`)
3級も2級もあまり意味ないらしいです(/ω\…
— kamepaso (@kamepaso) 2012年3月26日
国家資格あるよ。
おれ一応持ってるし。
ウェブデザイン技能検定な。持ってることによって馬鹿にされるという変わった資格だよ。
ウェブデザイン技能検定の練習問題読んだけど、率直に言うとこれやっても意味がない。少なくとも制作の役には立たない。
この資格を必要としている人は、むしろ制作能力はないけど、資格だけはありますよ?的な免罪符的な役割を期待しているんじゃなかろうかと思ってしまう。少なくともトピ主の「仕事できないなんちゃってデザイナーとかがいなくなっていいかなぁと思うのだけど。」の逆だと思うよ。逆になんちゃってが増えるはず。
どれだけウェブデザイン技能検定が意味がないのか
わかりやすく野球で例えると
- 「打率が上がる本を毎日読んでいる人」
- 「毎日素振りをして、自分の悪い部分を修正している人」
どっちが試合で活躍できるか?という考え方に似ています。当然実践的な素振りをしている人のほうが試合で活躍することができます。
誤解のないように記載しておきますが、ウェブデザイン技能検定は実務ではあまり役に立ちませんが、ウェブデザインの知識を身に着ける上では有効です。
ただしウェブデザインスクールが推奨している3級を取得していても、実務では何もできません。
【悪質】WEBデザイン検定の取得を推奨してきたスクールの事例
ここで実際にあったWEBデザインスクールの悪質な事例を紹介します。
- WEBデザイン検定の合格をエサに受講者を募る
- 説明会に参加させて「ウェブデザイン技能検定」がいかに有効な資格か説明する
- さらに資格を取ったら仕事をスクールが紹介するといった言葉で申込させる
- 「基本座学」でウェブデザイン技能検定取得の勉強をさせる
この間実践的なスキルは一切身につきません。
さらに
- 3級受かったら「色彩検定を持っているとさらに有利」といって色彩検定を受講させる
- 色彩検定に受かったらウェブデザイン技能検定2級を目指してもらう
「2級まで取ることができればかなり有利で、仕事がたくさんもらえる」といった話をしてきます。
何度も言いますが、筆記が中心のウェブデザイン技能検定は意味がありません。
スクール側は役に立たないことを知っていながら、資格が有利だから資格対策をしましょうなどといって受講料をとっているわけです。(総額で50万程度になります。)
これはかなり大手のスクールでもやっているの要注意です。
当然ですが「3級」「色彩検定」「2級」を受講したらその分、スクール代金を支払わなければなりません。
下記の記事はWEBデザインスクールの体験談ですが、かなり類似した体験をしています。興味のある方は合わせてご覧ください。
【体験談】某大手WEBデザインスクールが座学ばかりで無駄すぎた
自分が何を学びたいのか明確にするべき
ではどのようにするのがいいのかというと、まずは自分が何をしたいのか明確にするべきです。
- WEBサイトが作れるようになりたいのか?
- ウェブデザイン技能検定を取得したいのか?
後者であればWEBデザインスクールで対策しても問題ありません。
「WEBサイトを作れるようになりたい」と考えている人は、資格の勉強を座学で学習するのではなく、とにかく手を動かすべきです。
独学するのもいいですし、プログラミングスクールに通学してもいいので、
- 1に作業
- 2に作業
- 3に作業
です。
ウェブデザイン技能検定のテキストなんて不要です。
実際に役に立つのは現場で素振りをして経験値を積んだ人だけです。
迷っている人は座学中心のスクールではなく、実践的なスクールを選びましょう。
まとめ
Webデザインは筆記ができれば仕事がもらえるものではありませんし、資格があれば優遇されるといったことはありません。
もし今まさにウェブデザイン技能検定のために学習している方は、自分が何を身に着けたいのかよく考える必要があります。
資格が欲しいのはわかりますが、WEBの業界で活躍するのに資格は不要です。
悪質な業者に騙されないように冷静になって考えましょう。